計画停電と混乱と

東京電力による計画停電、予想通りというか何というか、初日は大混乱だったようで。
特に交通の乱れは凄まじく、電車は減数、駅は入場規制と、出勤すらままならない人が続出したとのこと。
実際ウチの会社も、東京本社で出勤不能者が続出。辛うじて出てきた連中も夕方には帰られなくなる恐れがあるとして、けっきょく午前中一杯で大半の社員を帰宅させたそうだ。


マスコミはこぞって東電叩き。政府は枝野官房長官*1が陳謝したものの、基本的には東電に全責任をおっかぶせようという構え。
まぁ、確かに計画〜実行までの流れは拙速としか言いようがなく、それに巻き込まれた人々が、下手打った東電を糾弾する気持ちも理解できる。


でもね。


蚊帳の外から眺めている我が身としては、震災の発生事態が予測不能な突発事態である以上、ある程度は仕方無いんじゃないかな?とも思う訳で。
そもそも論が許されるなら、首都圏の電力不足は今に始まった訳では無いし。
1都8県に総人口の4割近くが集中するという歪んだ状況を前にしつつも、地方分散を嫌って延々と東京一極集中を続けてきたツケが、今回たまたまこういうカタチで表に出たと言うだけではないだろうか?
友人・知人はじめ東京都民の皆さんには申し訳ないが、いち地方人たる私から見れば「自業自得」としか思えないのが、今回の騒動である。


もし企業や政府機能がもっと地方に分散していたら?
人口がもっと偏りなく広がっていたら?


少資源という柔な土台の、たった一点に過大なヒト・モノ・情報を載せてしまっていたから、ひとたびバランスを崩せば、怒濤の大崩壊が起こってしまう。
一極集中の強みと弱み。東電の無策を吊し上げるのもけっこうだが、その前に、東京そして首都圏の在り方というものを、いまいちど皆で謙虚に考え直すべきではないかな、と、私はそう考える。

*1:官房長官が矢面に立つのは仕方ないとして、節電啓発担当大臣とやらを任されている蓮舫は何をやってんだ?もっと前面に出てきて、あーだこーだと陣頭指揮しなきゃ、わざわざ任命されてる意味がないんじゃないかな?