いよいよヤバい。だけど・・・!?

福島原発の危機がなかなか収まらない。
今現在は小康状態を維持しているそうだが、昨日の午前中に福島第一原発周辺で、一時400ミリシーベルトを記録して以降、マスメディアはこぞって今回の放射能漏れをセンセーショナルに煽り立てている。
市井にはそれを見て不安に思ったり、パニックを起こしたりしている人も多数いるようだが・・・馬鹿みたいにうがい薬を買い占めたりする前に、ちょっとだけ考えてみて欲しい。


400ミリマイクロシーベルト放射能漏れと聞いて、それが具体的にどの程度危険なのか、あなたはそれを本当に理解できていますか?


たとえば時速100kmと聞けば、ふつうの人ならばどの程度の速度かを、即座に連想することが出来るだろう。
中心気圧960ヘクトパスカルの台風と聞けば、hPaの何たるかは知らずとも、体感的にどの程度の台風かを想像することもできるだろう。
では、ミリシーベルトは? マイクロシーベルトは?
数値をパッと聞いて、どのくらいの被爆量なのかを理解した上でパニくるのならばしょうがない。
だけど今回の場合は意外とみんな、そこんとこを良く理解しないまま、闇雲にうろたえているような、そんな印象を強く感じる。

放射性物質、あわてずに備えよう 2011/3/15 12:50日本経済新聞 電子版


 福島第1原子力発電所2号機から放射性物質が出れば、多くの住民が被曝(ひばく)する。放射線を浴びすぎると細胞の遺伝子が傷つき、がんなどを引き起こす。身を守る3原則は、放射性物質放射線から「距離をとる」「当たる時間を短くする」「遮へい物で遮る」だ。ぬれたタオルで口や鼻を防いだり、換気をやめて家の外に出ない、などが重要になる。


 放射線医学総合研究所はホームページで、今回の福島第1原発での事故に対応し、一般向けに放射線対策をまとめた特設コーナーを設置している(http://www.nirs.go.jp/information/info.php?116)。


■年間100ミリシーベルトで人体に影響


 放射線を体に受けることを被曝(ひばく)といい、量は「シーベルト」と呼ぶ単位で表す。人間は地球上で生活していれば、1年間に2.4ミリシーベルト前後の放射線にさらされる。病院で胃のX線検診を受けても1回で0.6ミリシーベルト放射線を浴びる。自然や医療行為以外で人間が受けても支障のない放射線量の基準は、1年間に1ミリシーベルトまでとされる。実際に人体に影響が及ぶのは年間100ミリシーベルト前後といわれる。

 1986年4月に旧ソ連で起きたチェルノブイリ原子力発電所の事故では、原発の作業従事者約20万人が100ミリシーベルト発電所近くの27万人が50ミリシーベルト発電所周辺30キロメートル圏内の11万6000人が10ミリシーベルト放射線を受けたと言われている。

 99年9月に茨城県東海村で起きたJCO臨界事故では、作業員2人が建物の中で推定6〜20シーベルトの強い放射線を浴びて亡くなった。

 放射線自体は距離につれて弱まる性質があるため、現時点では福島県から100キロ以上離れた東京周辺では大きな不安はない。


※後略。太線強調は引用者による。


マスメディア批判の後に引用するのも何だが、日経新聞電子版からのスクラップ。
こいつはちゃんと冷静に情報をまとめた記事であり、見出しのデカさで読者をビビらそうとする記事とは正反対のものである。
もっと詳しい情報が欲しければ、wikipedia:被曝を参照してみるのも良いだろう。
いずれにせよ現段階では、注意と警戒は必要なれど、決してパニックを起こすべき状態では無い、ということが理解できることと思う。