間接の間接支援

半月ぶりの休みだったので、とにかく体力回復させようと徹底惰眠モードを遂行してみたら、けっきょく目が覚めたのは13時を大きく過ぎてから。
いくら疲れていたとはいえ、さすがに寝過ぎたか、と反省。慥かに疲れは取れたけど、腰が軋むように痛いっスよ。
リビングのテレビでは土曜日の定番、吉本新喜劇。昼飯は家内が買ってきてくれた、大好物、551蓬莱の豚まん。
これぞまさしく典型的な、ダラけきった大阪の昼下がりのタカチである。


お笑い番組だけでなく一般企業のCMもそろそろ戻りつつあるようだし、震災からはや1週間以上が経過して、関西は本当の本当*1に、フツーの日常に戻りつつある。
他にいっぱい困っている人もいるのに、ほんまにこんなんでええんかな、と。


当初はそう思っていたけど、そんなモヤモヤはもう吹っ切れた。
冷酷だが、遠い所の震災なんぞ所詮は人ごとなのだ。
自分の生活を維持しつつ、今、この場所からできることは、したり顔でアレコレ呟くことか、これまた見知らぬ誰かが運営している組織経由で義援金を送るくらいのもの。
だったらいっそ気に病むのは止めて、ふだん通りに生きて行けばいいや、ってね。


世の中を回すこと。安定して回し続けることで、支援活動を行っている人たちを支えること。
間接の間接支援という発想はもう既に語られつきてしまったものだけど、ここに来て改めて、そのことの大切さを再確認させられる記事を見かけた。



北太平洋地震の被災地へ支援を行っています


平成23年3月15日


大阪市では、被災地支援のため大阪市災害対策本部を設置しています。


交通局は、平成23年3月12日(土)、仙台市に向けて、救援物資の運搬用として市バス車両2台を出動させるとともに、先遣隊として管理職1名及びバス運転手6名を派遣するとともに、仙台市交通局における地下鉄の被害状況等を確認するため、土木職員1名を派遣しました。


今後も、職員派遣、機材、物資の提供など継続的な支援を行っていきます。


【支援内容】


○市バス車両の出動及び職員の派遣


平成23年3月12日(土) 11時30分
・市バス車両2台に支援物資(毛布1,800枚、乾パン1万食)を積み、被災地に向けて出発。先遣隊として、土木職員を含む管理職2名及びバス運転手6名が同乗。


平成23年3月13日(日)
仙台市到着後、支援物資運び出し。
仙台市交通局において被害状況や支援要請について状況聴取。






いつも乗ってるありふれた、ごく普通の市バスが被災地を走る光景。
大阪人ならば、あまりの違和感にギョッとするだろうか? それとも頑張れと応援するだろうか?


私は最初、あまりの光景に腹を抱えて笑ってしまい、その後、胸がじんわり熱くなった。


確たる日常があってこそ、その延長線上にある非日常にも対処できること。改めてその事実を再確認させられる記事である。
大阪市交通局は巨額の赤字を抱える組織。
市営地下鉄部門は2005年度以降、黒字を継続しているが、市バス部門は「単独では民営化による再建すら無理」と言われるほどの赤字続き。
それでも多くの利用者に支えられ、機能し、維持されてきたからこそ、こうした災害時に戦力の一部として投入が可能となったのである。
公共サービスだけじゃない。どんなモノも、仕組みも、技能者も、普段の日常の中でこそ生み出され、維持されてきたものばかりだ。


無事であること、いつも通り元気でいられることだって意義はある。
がんばれ東北。がんばれ日本。
皆それぞれ自らの立ち位置から、明日も又、日々の生活を回して行こうぜ!

*1:震災の影響なんて全てTVの向こうの話であって、体感的には本当に何事も無かったのが関西の実情。そのTVが通常の体制に戻ってしまえば、後はガソリン価格の高騰ぐらいでしか今の危機的状況を確認する術が無くなってしまう。