民主党はなぜそこまでムキになる?

上の続き。
移行チームの設置や高速道路無料化ではブレブレの民主党が、なぜCO2排出については、頑なにマニフェストを守ろうとするのか。
確かにIPCCの中期目標では、先進国で25〜40%減という目標が示されている。しかし、これはあくまで「先進国全体」での話。その中には最大のCO2排出国にして削れる余地が山ほどあるアメリカや、再生エネルギーに積極的なイギリス、旧東独領内の近代化とエネルギー置換政策が軌道に乗りつつあるドイツなどが含まれている。
これら、まだまだ削れる国を含めてならば(苦しいながらも)25〜40%減の数字も見えて来ようが、もはや削る余地の少ない“日本の目標”としての25%減は、いくらなんでもハードルが高すぎる。


それでも無理やり帳尻を合わせようとするならば、あとは環境税導入による強引なグリーン化推進か、キャップ・アンド・トレード方式による後進国からの排出権の購入、あるいは、国内工業生産拠点の海外転出ぐらいしか手が無くなってくるのだが・・・ん? 排出権購入と生産拠点の海外転出?


ひょっとして民主党の狙いは、そこなのか?


民主党が重視すると言ってはばからない中国は、京都議定書締結国ながらも後進国であることから、CO2排出量の強制削減の対象とはなっていない。
そしてキャップ・アンド・トレードによる排出権取引が本格化している今では、世界中で流通(?)する排出枠の3分の1を提供する、いわば最大の排出権輸出国となっている。
日本が現実的な方法でCO2削減目標をクリアしようとするならば、当然、中国が持っている排出枠を大量に買い付ける、という選択肢が浮上してくる。
そして生産拠点の海外転出・・・これについては、もはや説明は要らないだろう。


全ては根拠のない邪推に過ぎない。
しかし可能性としては、皆無とも言い切れない話なんじゃないかな?
「友愛」精神の向かうところは、中華人民共和国を潤わせ、また中華人民共和国への依存度を高める亡国の道。
これが杞憂で終わってくれれば良いのだけれど、鳩山氏だったら本当にやりかねないから怖いなぁ。