ネクスト内閣の末路とトンデモ法相の誕生

tonapa2009-09-16

はい、鳩山内閣成立おめでとーさん。
閣僚ポストもようやく確定したようで。あちこちのblogでリストが転載され始めているので、ウチも真似してやってみるテスト!
ただし、単にニュースサイトのコピペじゃつまらないので、ちょっとイヂワルしてネクストキャビネットだった人」の名前を加えて、比較できるようにしてみた。

役職 氏名 年齢 ネクストだった人
総理 鳩山由紀夫 62 鳩山由紀夫
副総理・国家戦略 菅直人 62 小沢、菅、輿石
総務 原口一博 50 原口一博
法務 千葉景子 61 細川律夫
外務 岡田克也 56 鉢呂吉雄
財務 藤井裕久 77 中川正春
文部科学 川端達夫 64 小宮山洋子
厚生労働 長妻昭 49 藤村修
農林水産 赤松広隆 61 筒井信隆
経済産業 直嶋正行 63 増子輝彦
国土交通 前原誠司 47 長浜博行
環境 小沢鋭仁 55 岡崎トミ子
防衛 北沢俊美 71 直嶋正行
官房 平野博文 60 直嶋正行
国家公安委 中井洽 67   
金融・郵政改革 亀井静香 72 大畠章宏
消費者・少子化 福島瑞穂 53   
行政刷新 仙谷由人 63   



あー、なんか予定通りのポストに就いたのって、結局は鳩山総理、菅副総理、原口総務大臣の3人だけなんやね。
テレビに出るたびに「ネクスト○○大臣の〜」とか紹介されていた人たち、あれ、何だったんでしょうね?
各自、それぞれの得意分野とかがあったりして、それを勘案して「ネクスト」を名乗らせ、日々勉強してたんじゃなかったの?
こりゃあ、閣僚指名から外れた本人も支援者たちも、みんなガッカリだと思うよ。さんざん次の大臣だのナンだのと持ち上げておいて、いざ蓋を開けてみれば、「アレは単なるパフォーマンスでした」「大事なのは三党連立と派閥*1の力関係です」・・・だなんて。
私が民主党を好きになれないところって、まさにこういう所なのかも知れない。仰々しく大風呂敷を広げておきながら、いざとなったらシレっとした顔で、別の小さくて地味な風呂敷を持ち出してくる。
実際、選挙の時のマニフェストだって、そんな感じだったじゃん。きっとこれからも似たような事例を嫌になるほど見るハメになるんだろうな。とほほ・・・


さて。
人事の中身について特筆しておくべきは、法務大臣の人選の酷さ。
千葉景子ってなんじゃそりゃ。今の民主党が選択し得る中でも、特に最悪に近い部類の人事じゃねーの?
これまでの経歴についてはWikipediaに詳しく出ているけど、重要と思える部分を抜粋するとこんな感じ。


  • 2000年4月福島瑞穂らと共同で戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案を提出した。


  • 2002年5月、衆院第二議員会館で開催された「元『慰安婦』の補償と名誉回復のために! 決起集会」に参加し、戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案の成立を訴えた。


  • 2004年4月7日、入国管理局の不法滞在外国人通報システムを批判した。(国会議事録:平成16年04月07日)


  • 2006年11月、法務省入国管理局が難民不認定処分と国外退去処分を下したイラン人に対して、処分の取り消しを求める運動の呼びかけ人になる。


  • 2007年2月15日、参議院厚生労働委員会で、安倍首相が今国会の施政方針演説で「子供は国の宝」と述べたことについて、「子供は経済や年金のために生まれるのでない。子供は国のために生まれるという発想があるのではないか」と批判した。ただし、自身が所属する民主党の「次の内閣」厚生労働部門 〜民主党の政策提言〜に、「子どもは国の宝」と挙げられており、また、2006年4月6日衆議院本会議において民主党郡和子が”子供は国の宝”と述べている。


  • 2007年2月21日、マイク・ホンダアメリカ合衆国下院121号決議*2を成立させる動きに連動し、米議会の公聴会慰安婦を名乗り証言した李容洙を招いて開催した集会に参加。米下院に提出された決議案の通過阻止を目的に日本当局がロビイストを雇いロビー活動を行っていることについて非難した。



  • 2008年12月4日、参議院法務委員会における国籍法改正案審議の「討論」段階では、各党とも特に発言を行わずにそのまま採決に入り可決させる流れが事前の与野党折衝で取り決められていたものの、採決直前に自民党丸山和也委員が突如発言を求める。澤雄二委員長(公明党)は一旦発言を許すが、委員会理事の千葉は自民党の約束違反として抗議。これを受けて委員長は速記を止めさせ審議を中断する。ほどなく委員長は審議を再開し、「特にご意見もないようですので」と挙手採決を行い、議案は全会一致で可決された。千葉は国籍法改正の付帯決議案をで朗読している。参議院のインターネット中継で流れたこの様子は、動画サイトに転載される。


  • 2009年3月17日、参議院法務委員会において、他人名義のパスポートにより日本に不法入国した家族に対して、強制送還をせずに、一家全員を日本に在留させる特別措置をするよう森英介法務大臣に求めた。


  • 現在は「児童買春・児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の一部を改正する法律案」の担当を行っている。



(太線強調は引用者による)



児ポ法についてはまぁいいとして、それ以外の経歴の何と華々しいことか!
もう道理もへったくりもナンも無し。ただただひたすら感情論&イデオロギー全開で突っ走っているタイプの人だよ、これ。
世の中を「左から目線」でしか見ることが出来ない人間が、よりによって法務大臣だなんて。これは危うい。本当に危ういよ。


私自身、日本の官僚制度には問題が多いと考えているけど大臣がここまでアレならば、法務官僚・・・つーか、特に人権擁護局や入国管理局に在籍する法務省職員諸氏に対しては、むしろ盛大エールを送りたい気分になってしまう。
今度の大臣はシャレにならん。頼むから「頑張って抵抗してくれ!」って、ね。

*1:おっと失礼、民主党さんの場合は派閥じゃなくて“グループ”って呼ぶのでしたっけ? なんか中学生みたいでほほえましいですね、政治家グループ。

*2:いわゆる「従軍慰安婦問題の対日謝罪要求決議」のこと。