日本の“環境”外交と各国の反応

tonapa2009-09-23

鳩山総理の国連デビューの話。
いやぁ、やっぱり言っちゃったね、CO2の25%削減。
京都議定書失効以降の、ポスト京都社会の主導権を見据えて・・・と言えば随分と聞こえはいいけれど、当の日本国内で具体的政策すら提示されていない現状下では、何を言っても空しいばかり。
諸外国から拍手を受けたと言っても、実態は「鳩山イニシアチブ」による金と技術のバラまきへの期待からでしょ? あるいは先進諸国にとっては、日本が率先して「自滅」してくれれば、二の轍回避の良い言い訳になる、と。
喜び、浮かれているのは首相と民主党ばかり。日本の産業界も諸外国も、かなり冷ややかな目で様子見をしているのが現状だろう。


実際アメリカのオバマ大統領は、中国、ブラジル、インド、メキシコ、アフリカ、欧州の気候問題は最優先課題だと演説したけど、結局、日本については最後の最後まで言及しなかった*1し。
中国も、「鳩山演説を評価する」とは言ったものの、具体的に何をするかについては一切触れず。それどころか後進国への環境支援は「先進国の責任であり、長期的な利益につながる」と、鳩山国際バラマキ政策へのウマウマ準備だけは万端のご様子。
今後の展開の鍵となる二大CO2排出国にこんな態度を取られておいて、「鳩山外交、順調な滑り出し」などとは、到底言えたもんじゃないと思うよ。うん。

*1:環境ヒステリーとも取れる鳩山ジャパンに同調すれば、無茶な削減目標に対する責任を負わされる危険があるからね。かといって真っ向から反対すれば、環境軽視だとイメージを悪くしてしまう。日本の主張が机上の空論に過ぎないうちは、下手に触れたりせずに放置するのが吉、と。アメリカがそう判断するのは至極当然なことだろう。