鼎の軽重
ある程度は予想の範囲内だったけど、ついに社民党が鳩山政権と袂を分かったね。
もっとも沖縄問題がどうしても譲れなかったというだけで、全面対立という構図では無いんだけど、それにしても今回の騒動における福島党首の判断は正しかったと思う。
福島社民党首「連立離脱極めて残念」会見要旨
社民党執行部が30日行った記者会見の主な内容は次の通り。
◆福島党首
【連立政権離脱】
全国幹事長会議を開いて様々な意見を聞き、その後、常任幹事会を開いて政権離脱を決めた。全国の(都道府県連の)幹事長からは「筋を通して良かった」と言ってもらった。圧倒的多数の県連幹事長が「離脱すべき」との立場だった。離脱は極めて残念で、大きな決断だが、国民との信頼関係がすべてと考えた。
(沖縄県の米軍普天間飛行場の移設先として名護市)辺野古沖に基地をつくらないと、国民に約束してきた社民党としては、自分たちの言葉に責任を持つ政治をやっていかなければならないと考えた。社民党が国民に約束したことは変わっていない。変わったのは内閣のほうだ。
政権から離脱するので、与党というわけにはいかない。しかし、法律によっては一緒に作ってきたものがあるので、法案審議は是々非々でやっていく。
【民主党との選挙協力】
選挙協力をしているところもあるし、民主党と戦っているところも多い。今までも野党で共闘しながらの面もあった。社民党としての選挙を戦う。 【辻元清美国土交通副大臣のポスト】
辻元氏のポストは社民党に対して割り当てられた。本人がきちんと前原国土交通相に連絡したうえで、辞表を提出することになる。
◆重野幹事長
政権離脱しても、我々と(民主、国民新両党)の政策合意は実現を求めていく。政権離脱イコール政策の協議もしない、ということではない。(民主党の)小沢幹事長から(福島氏の)罷免後に電話があった。私から「政権離脱した後も選挙については協力していただきたい」と話した。
(2010年5月30日21時06分 読売新聞)
「移設問題に関する政府の対処方針」への署名是非を巡っては、社民党内部でも随分と紛糾があったようだけど、上の記者会見を見るまでもなく変節したのは鳩山内閣の方。
これに迎合してしまえば、民意は当然、社民党をも『ルーピー』と見なす*1。
なんか又市征治副党首あたりは、政権に汲々として「党首解任」まで口走っちゃったり*2もしたけれど、ここはやっぱし政治家として、いや、人としての筋を通すのが優先でしょう。
実際、連立離脱したところで、あまり社民党批判の声は聞こえて来ない。
今回は福島党首の判断で正解。
ダメなものはダメと筋を通し、自ら連立政権から決別を決めたその意気や良し、である。
後は今後の距離感というか、ぶっちゃけ選挙時の共闘態勢をどうするか、なんだけど、個人的にはとりあえず、もう民主党とは縁切った方がいいと思うよ?
ぶざまな結末を迎えた革新政権の末路がどれほど悲惨なものであるか、それを一番よく知っているのは、他でもない社民党自身なんだから、ね?